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民話「河童の妙薬」
昔、大田切川が天竜川に合流する地点に「下り松の淵」があり、河童が住んでいた。
江戸時代の寛政年間、高遠藩川奉行中村新六様がこの淵の近くを馬に乗って見廻りをしていると、いたずら河童が馬の尾に跳びつき、馬ごと淵に引きずり込もうとした。河童は驚いた馬に引きずられ、新六様の屋敷の馬屋に入ってしまった。
かわいそうに思った新六様は馬の尾にからまった河童を解放し、今後絶対いたずらをしない約束をした。助けられた河童はお礼に痛風の妙薬「かげんとう」の作り方を教えてくれた。中村家では以後150年間もの間、薬を販売してきた。
「かげんとう」の看板や薬袋、お礼の手紙が残っていて、「おもしろ河童館」に展示されている。
かつら淵の河童伝説
昔、中沢菅沼の下間川下流にかつら淵と呼ばれる淵があって、河童が住んでいた。
川に遊びにくる子どもたちのしんのこを抜くので、子どもたちは怖がってだんだん近寄らなくなってしまった。
河童は淵の奥へ隠れようと下がるうちに岩が二つに割れてしまった。
それ以来、河童は淵に姿を見せなくなってしまった。